皆さんこんにちは!
雪国暮らしの研究所の吉越です。
ここ湯沢・南魚沼は例年よりも暖かく、雪も落ち着き始めていますが、今週末からまた寒波が来るということで、ちょっぴり「雪」を期待しているこの頃です。
先日、雪国暮らしの研究所で「雪室野菜」と「雲洞庵」の取材に行って来ました。
雪室野菜は、浦佐にある飯塚農場さんにお邪魔し、飯塚正之さんにお話を伺って来ました。
そもそも雪室とは、雪の冷気で野菜やお米、お酒などを貯蔵する貯蔵庫のことです。「雪下」野菜よりも水分量が保たれるので食材の日持ちがするのが雪室野菜の特徴。室内は3〜5℃ほどに保たれており、貯蔵した野菜は、甘みが増し、旨味成分が凝縮されるそうです。
飯塚農場さんでは、にんじん、大根、じゃがいも、赤かぶやお米が貯蔵されていました。雪が降るので、この雪を活用できないかと飯塚さんのお父様が雪室を始めたのが5〜6年ほど前だそうです。雪の恵みは野菜作りにも生かされているんですね!
雪室が稼働し始めるのは、雪が積もり始める12月終わりから。野菜は、1ヶ月ぐらい雪室に入れておくだけで、旨味や甘みが増すそうです。2月には全ての野菜が出荷され、雪室は空っぽに。そこで、2〜4月にかけては、九州のデコポンを約40トンほど預かって保存するそうです。フルーツの劣化を防ぐこともでき、旬の時期をずらして出荷することができるとのこと。フルーツも雪室に貯蔵して保存することができるとは初耳でした!
また、野菜のコンテナの中には、「給食用」と印が書いてあるものもありました。近くの給食センターにも雪室野菜が運ばれているそうです。学校給食にも雪室野菜が使われているのも雪国らしさですね!
続いてお伺いしたのは、「雲洞庵」。
雲洞庵は、南魚沼市にある曹洞宗のお寺です。ryugonから車で7分ほどのところにあるお寺で、ryugonの由来となっている「龍言寺」の末寺でもあります。
今回は、ryugon館内に飾っている雲洞庵の元住職の新井石龍禅師についてお話を伺って来ました。
石龍さんは、20代で住職になられてから94歳まで雲洞庵で住職をされていました。書家としての才能を発揮し、数々の書を納められた方です。「龍言」という宿を始める時にも、石龍禅師に宿の名前を相談していたという経緯もあり、繋がりがあったそうです。ryugon館内にもいくつか書を残していただいており、ラウンジスペースの幽鳥の間にある「古松談般若 幽鳥弄眞如」という文字を書いていただいたのも新井石龍禅師です。
取材にお邪魔した際は、実際に使用していた「落款」の数々も見せていただきました。
貴重な物を見せていただき、雲洞庵の歴史や石龍禅師の人柄など、まだまだ深堀りができそうでした!
今回取材した、「雪室野菜」や「雲洞庵」については、今後のゆきがた誌面でも紹介していきますのでぜひお楽しみに!